自宅サーバー(9)バーチャルドメイン
バーチャル・ドメインとは、複数のドメイン名を使ったメールアドレスをひとつのサーバーで運用するテクニックです。この機能を活用して、自宅サーバーのメリットを享受して下さい。私は、インターネットプロバイダの変更に伴うメールアドレスの変更が面倒臭いのでメインのメールアドレスをバーチャルドメインを作成し運用しています。
沢山のメールアドレスが作成出来ますので、フリーメールアドレス禁止の怪しいサイトでのアドレス入力とかの場面で使っています。アフィリエイト,ネットショップ,ドロップシッピングなどのネットビジネスでは必須の機能です。
構築するバーチャルドメインの概要
■ドメイン名:○○○.netのメールアドレス(メイン・ドメイン)
メールアドレス その1 blue@○○○.net
メールアドレス その2 red@○○○.net
メールアドレス その3 yellow@○○○.net
■ドメイン名:△△△.comのメールアドレス
メールアドレス その1 green@△△△.com
メールアドレス その2 pink@△△△.com
■ドメイン名:×××.jpのメールアドレス
メールアドレス その1 orange@×××.jp
メールアドレス その2 gray@×××.jp
同様にして以降いくらでも、メールアドレスを増やすことが可能です。
前提条件
メールサーバー(Postfix、Dovecot)は、構築済みで、メールが送受信可能な状態である。これを<メイン・ドメイン>と呼びます。例ですが<メイン・ドメイン>でのメールアドレスは上記の通りに作成したものとします。バーチャルドメインで使用する、アカウント名(以下の例だとgreenやpink、orangeなど)はlinuxのユーザーとして登録済みであることとします。
バーチャルドメインの作成
手順1
以下の通り、/etc/postfix/virtualのファイルに、作成したいドメイン、アカウント名(ユーザー名)のリストを追記します。
△△△.com virtual-domain01
green@△△△.com green
pink@△△△.com pink
×××.jp virtual-domain02
orange@×××.jp orange
gray@×××.jp gray
ここで、virtual-domain01とかvirtual-domain02という記述は任意の名前を付けて良いので、自分でわかりやすい名前を付けておきましょう。また、ここで登録済みの<メイン・ドメイン>の○○○.netの対応リストは記入してはいけない様です。
手順2
/etc/postfix/main.cfに以下の3行を書き加える。
virtual_alias_domains = △△△.com
virtual_alias_domains = ×××.jp
virtual_alias_domains = △△△.com, ×××.jp
virtual_alias_maps = hash:/etc/postfix/virtual
上の2行は、 △△△.comと×××.jp がバーチャル・ドメインであることをPostfixに伝え、下の一行はバーチャル・ドメインの対応表は/etc/postfix/virtualを参照しなさいということです。※ここで注意しなくてはいけないのは、他のディストリビューションだとvirtual_alias_domains の記述が無くてもバーチャル・ドメインが機能するみたいです。RedHat系の場合、この記載を忘れずに記述しましょう。
手順3
端末で以下のコマンドを実行する
postmap /etc/postfix/virtual
手順4
端末で以下のコマンドを実行する(設定ファイル再読み込み)
postfix reload
手順5
環境に合せてDNSサーバーの設定を変更すれば完了です。aliases設定によるメール不達が発生することがありますので確認してみてください。
■アカウントにalias(アカウント名を別名にする)が設定されていることがあります。/etc/aliasesを参照してみてください。
webmaster: root
というaliasが設定されていますので、webmasterといアカウント宛てのメールは全て、rootに届いてしまいます。よって、webmasterといアカウントを使用したいのであれば以下の様にコメントアウトして無効にしておきます。
#webmaster: root
